・LOVER—いつもあなたの腕の中—
空腹に耐えかね机の引き出しに忍ばせて(いや、いつもスタンバイさせて)いるお菓子を取り出し、口へ放り込む。味わっている至福の時を邪魔するかのように、突然スマホの着信音が鳴り響いた。
西田さんからだと分かるや否やゴクリとそれを飲み込み、通話ボタンを押し耳に当てる。
『優羽? もしかして、まだ仕事中?』
「はい」
そりゃそうだよ。今日は午後からの予定を変更して、西田さんの仕事について行っちゃったんだから。その分仕事も溜まっているし。あらかた片付けて帰らなければ、明日の仕事が増えるだけなのだ。
『ごめん。俺の撮影に付き合わせちゃったからだよな』
「……いえ。そんなこと……は」
『やっぱりそうか。優羽、嘘つくのヘタ過ぎ。今の返事に間があった』と即座に見破られ反応に困ってしまったが、目の前で見ていなくても分かってしまうなんて凄いな。と感心してしまった。
「西田さんは? 私を送ったりして、その後は大丈夫だったんですか?」
『こっちは問題ないよ。それより、お腹空いてない?』
凄い、どうしてそこまで分かったのだろう。絶妙なタイミングで聞かれたため思わず「ペコペコだったので、今お菓子を食べてました」と素直に答えてしまった。
西田さんからだと分かるや否やゴクリとそれを飲み込み、通話ボタンを押し耳に当てる。
『優羽? もしかして、まだ仕事中?』
「はい」
そりゃそうだよ。今日は午後からの予定を変更して、西田さんの仕事について行っちゃったんだから。その分仕事も溜まっているし。あらかた片付けて帰らなければ、明日の仕事が増えるだけなのだ。
『ごめん。俺の撮影に付き合わせちゃったからだよな』
「……いえ。そんなこと……は」
『やっぱりそうか。優羽、嘘つくのヘタ過ぎ。今の返事に間があった』と即座に見破られ反応に困ってしまったが、目の前で見ていなくても分かってしまうなんて凄いな。と感心してしまった。
「西田さんは? 私を送ったりして、その後は大丈夫だったんですか?」
『こっちは問題ないよ。それより、お腹空いてない?』
凄い、どうしてそこまで分かったのだろう。絶妙なタイミングで聞かれたため思わず「ペコペコだったので、今お菓子を食べてました」と素直に答えてしまった。