【完】溺愛体質の彼は私に好きと言わせてくれない
「俺もまた依乃里に会うことが出来てとても嬉しい。もちろん八雲くんにも。なんだか二人が羨ましくなってきたな」





「なんだ?俺を尊敬し始めたか?」






「まぁな。俺は趣味とかないから好きなことを楽しんでいる二人を尊敬する」






その時だけは素直に慣れたのかこの日初めて八雲に素の笑顔を見せることができた。






「昴さんもすぐに見つかりますよ。楽しいと思えること。私も一緒に探します…!」






「いや、もう見つけてた」






「え?」





ふっと笑い、依乃里の方に体を向けてその答えを話す。






「依乃里といれる時間が俺にとって、好きな時間で楽しいと思えることだ」
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