【完】溺愛体質の彼は私に好きと言わせてくれない
「そうか。俺は午前中親戚の家の手伝いだからな。なら、その後は?」






「その後って八雲くんと別れたあとのことですか?」




それなら…いいの、かな?





「うん。それなら俺は平気だし」





「でも、何時になるか分かりません。だったら次の日でも」





夜遅くになる可能性だってある。




高校生の私たちがそんな時間に外にいたら補導されることは昴先輩も知っているはず。





「俺は何時でも待つ。それに、クリスマスじゃないと意味がないんだ」







けどそれじゃあ風邪を引いちゃう。寒い中先輩を長い時間待たせる訳にはいかない。







「寒さなんて全然耐えられるよ。だから、俺とクリスマスデートしてください」







なんでそんなに必死に…。好きでもない相手にこんなに必死になれるの?
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