再会してからは、初恋の人の溺愛が止まりません

電車のドアが閉まって、私はすぐさまスマートフォンを操作し、青い鳥のSNSを立ち上げる。

アカウントはいつもお菓子の画像を投稿するものではなく、鍵付きのアカウントを開いた。

よくそこに学校の愚痴を零していた。

仲間はずれにされたり、学校に行ってなかったりと似たような境遇の子もいる。

フォロワーさんの一人からオフ会というものに度々誘われるけど、顔を合わせる勇気がなくて丁重に断っている。

アカウントのアイコンは、可愛い女の子のイラストだけど、実物とかなりかけ離れている。

私の顔を実際に見たらがっかりするに違いない。


“寂しい……次は、会えるのかな”


私は素早く文字を連ねてアカウントに投下した。


また、会いたいな……。


頭の中に思い浮かんだのは、北川さんの笑顔だった。

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