僕惚れ④『でもね、嫌なの。わかってよ。』
 さすがに……膣内(なか)の痛みまで、理人(りひと)が察することなんて、土台無理な話だもの。

 私が我慢して隠している限り、理人は知ることができなくても不思議じゃない。

 けど、理人はそれでもそのことに気付けなかった自分を責めて後悔するの。

「ごめんなさい、理人。――私、理人に嫌われたくなくて……肝心なことをちゃんと言わずにいて……逆にあなたを傷つけちゃったね」

 大好きだから察して欲しいとか、愛されているんだから分かってもらえるはずだとか、そんなのは傲慢(ごうまん)だ。

「理人、私、今度からしんどい時はちゃんと無理って言う。だから――」

 怖がって、私を求めるのをやめる、とか……言わないで欲しい。

 恥ずかしくて「だから」のあとが言えない私に、理人がキスをしてくれて。

「キミが大丈夫なときは……僕に葵咲(きさき)ちゃんのこと、隅から隅まで愛させてくれる?」

 不安そうに揺れる理人の瞳を見て、私は小さくうなずいた。

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