僕惚れ④『でもね、嫌なの。わかってよ。』
早退
「怠……」
ここ2、3日、どうも体調が優れなくて……それでも何とか騙し騙し仕事をしていたんだけど。
段々悪寒がひどくなって、どうしようもなく身体が重怠くなってきた。
関節もバラバラになりそうなぐらい痛むし、これはまずい。さすがに良くない。
「鈴木くん、ごめん。僕、少し体調悪いみたいで――。悪いんだけど19時になったら閉館の手配とかして閉めてもらえる?」
鈴木くんは大学4年生で、現行のバイトくんたちの中で、1番の古株。
仕事も丁寧で、頼んだことは完璧にこなしてくれるうちのバイトくんきっての優等生。
来春から市内の大きな本屋で正社員として働くことが決まっているらしい彼だけど、ギリギリまではここにいさせて欲しい、と言ってくれて。
僕も正直彼の申し出にホッとしたんだ。
僕が大学図書館の真の責任者だったなら、きっと鈴木くんを手放したりはしない。
まぁ、僕自身が館長という肩書はあれど、雇われの身だから思っても詮ないことなんだけど。
もちろん、他の学生バイトたちが出来が悪いというわけではないし、みんなよくやってくれる子たちばかりだ。
強いていうなら鈴木くんがズバ抜けて優秀なだけ。
ここ2、3日、どうも体調が優れなくて……それでも何とか騙し騙し仕事をしていたんだけど。
段々悪寒がひどくなって、どうしようもなく身体が重怠くなってきた。
関節もバラバラになりそうなぐらい痛むし、これはまずい。さすがに良くない。
「鈴木くん、ごめん。僕、少し体調悪いみたいで――。悪いんだけど19時になったら閉館の手配とかして閉めてもらえる?」
鈴木くんは大学4年生で、現行のバイトくんたちの中で、1番の古株。
仕事も丁寧で、頼んだことは完璧にこなしてくれるうちのバイトくんきっての優等生。
来春から市内の大きな本屋で正社員として働くことが決まっているらしい彼だけど、ギリギリまではここにいさせて欲しい、と言ってくれて。
僕も正直彼の申し出にホッとしたんだ。
僕が大学図書館の真の責任者だったなら、きっと鈴木くんを手放したりはしない。
まぁ、僕自身が館長という肩書はあれど、雇われの身だから思っても詮ないことなんだけど。
もちろん、他の学生バイトたちが出来が悪いというわけではないし、みんなよくやってくれる子たちばかりだ。
強いていうなら鈴木くんがズバ抜けて優秀なだけ。