僕惚れ④『でもね、嫌なの。わかってよ。』
 服を着替えるのがしんどくて、スーツの上着とスラックスを脱ぐと、ネクタイを軽く緩めてシャツにボクサーパンツという何とも中途半端で恥ずかしい格好のまま、ベッドに倒れ込む。
 お風呂も入ってないし、着替えてもいないのにごめんなさい。

 元気になったらちゃんとシーツとか取り替えるから今は許して。

 誰にともなく言い訳をして、僕はやっと身体の力を抜いて安堵の吐息を漏らした。

 と、ゾクゾクと悪寒がして、頑張って布団に潜り込んでみたけれど、この身体の芯からくるような震えはどうしようもなくて。

 これ、今から熱が上がるのは必至として……解熱鎮痛剤とか買い置き……どうだっけ……。

 思ったけど、全てがどうでもいいと思ってしまう程度には、僕の身体は休息を欲していたらしい。

 気がつけば、僕の意識はいつの間にか深い深い眠りの底に落ちていた。
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