僕惚れ④『でもね、嫌なの。わかってよ。』
「だって……嫌な夢を見て怖くて目が覚めたら……理人ってば、セレに腕枕してるんだもの」
ほんのちょっぴり唇を尖らせて、日頃は言わないような嫉妬心をちょっとだけ口の端に乗せたら、モヤモヤと喉の奥でつっかえていたものが溶けていくのが分かった。
――私ね、目が覚めたとき、理人の腕の中じゃなくて、すごくすごく寂しかったのよ?
そんな本音だけはプライドが邪魔して言えなかったけれど、理人は私が口にしない言葉もいつもちゃんとキャッチしてくれる。
だから、きっと今日もクスッと笑いながら「セレにヤキモチ妬いちゃったの?」とか優しく聞かれると思っていたのに。
「葵咲ちゃん、それってさ、キミのための指定席を、僕に何の断りもなくセレに譲ってたってことだよね?」
今回の理人は私が思っていなかった言葉で私を責めてくるの。
譲った覚えも、そこを明け渡した覚えもなかったけれど、事実目が覚めたら理人の腕枕はセレのものになっていた。
それは私のせいなの?
理人のせいじゃなくて?
言おうとしたら、理人に先手を打たれてしまう。
ほんのちょっぴり唇を尖らせて、日頃は言わないような嫉妬心をちょっとだけ口の端に乗せたら、モヤモヤと喉の奥でつっかえていたものが溶けていくのが分かった。
――私ね、目が覚めたとき、理人の腕の中じゃなくて、すごくすごく寂しかったのよ?
そんな本音だけはプライドが邪魔して言えなかったけれど、理人は私が口にしない言葉もいつもちゃんとキャッチしてくれる。
だから、きっと今日もクスッと笑いながら「セレにヤキモチ妬いちゃったの?」とか優しく聞かれると思っていたのに。
「葵咲ちゃん、それってさ、キミのための指定席を、僕に何の断りもなくセレに譲ってたってことだよね?」
今回の理人は私が思っていなかった言葉で私を責めてくるの。
譲った覚えも、そこを明け渡した覚えもなかったけれど、事実目が覚めたら理人の腕枕はセレのものになっていた。
それは私のせいなの?
理人のせいじゃなくて?
言おうとしたら、理人に先手を打たれてしまう。