今日は、クリスマスだ!
クラル様は、驚いた顔をしながら僕を見る。しばらく僕を見つめた後、クラル様は僕の手を握った。

「……ありがとう……」

僕を支えに立ち上がったクラル様は、笑う。その笑顔は他の魔王は見せたことのない、心からの笑顔だった。

「君にとっての最高の誕生日に、僕らにとっての最高のクリスマスになったら良いな」

僕はその笑顔を見ながら、そう呟いて微笑んだ。
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