名無しのヒーロー ~シングルマザーは先生に溺愛されました~
「お風呂ありがとうございました」
「ちょうど、ごはん出来たよ」
再びルームウエアを着込んで、リビングルームに戻るとお二人分の朝ごはんが用意されていて、パストラミビーフのバケットサンドイッチとグリーンサラダにわかめのスープで朝からしっかりメニューでビックリしたが、急にお腹が空いてきた。
「さあ、食べよう」
と、朝倉先生がキッチンからマグカップを2つ持って来て、そのうちの一つを私の目の前にコトリと置いた。
「翔也さん、ありがとうございます。いただきます」
食事を用意してもらうなんて幸せだなぁ。
そう、昨晩の食事も作ってもらっちゃったし、美優のお世話もいっぱいしてもらっちゃって、甘やかされているなぁ。
サンドイッチにかぶりついていると朝倉先生と視線が合った。
ちょうど、大口を開けて食べているところを見られてしまってバツが悪く照れ笑いで誤魔化す。
「美味しそうに食べてくれて嬉しいよ」
「本当に美味しいです。私、くいしんぼうなので」
と、自己申告しておいた。
が、ポヨポヨのお腹を思い出し少し反省。
せめて、コーヒーはブラックで飲むことにした。
マグカップからコーヒーを口に流し込むと、程よい酸味と苦味、そして甘味を感じる。
幸せ気分で味わっていると、不意に朝倉先生の声が聞こえた。
「体きつくない?」
ゴフッ……。