名無しのヒーロー ~シングルマザーは先生に溺愛されました~
「失礼します」 
 と言って、朝倉先生に背中を向けバスタオルを肩から当て、パンパンに張ったおっぱいを出しオシボリウェッティで拭き、娘の口に含ませた。
 娘は、んっく、んっく、と、飲んでくれている。

 ヤバイ、気まずい。引き止めて授乳シーンを見せるってどうなの?
 まって、私、出産シーンも見せている。
 朝倉先生にどんだけの仕打ちをしているんだ。

 あああぁああー!(心の叫び)
 
誰か、私に穴を掘って埋めてくれー!

 今更ながら恥ずかしい、娘におっぱいあげ終わったらどうする?
 振り返りたくない。

 別に先生に向かっておっぱいポロリとしているわけじゃないし、一応タオルで隠しているから見えていないと思うけど、この沈黙の時間が重い。


  朝倉先生は、今どうしているんだろう。ソファーに座っているのは分かる。
 携帯電話でも見ているんだろうな。って、いうか、ぜび、見ていて欲しい。いや、きっと見ている。見ているに違いない。
 自分の中でその考えは確信にも変わっていた。
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