すてられた想い人をなぐさめたら、逆に私がひろわれました!?
「――あ、そういえばっ。大葉とか大根系とか……平気だった?」

 作る前に聞かなきゃダメなやつじゃん!と頭の中で自分にダメ出ししつつ聞いたら、「俺、好き嫌いほとんどねぇから」って言ってくれてホッとする。

「ごめんね。私突っ走っちゃうタイプだから……。ホントは作る前に苦手なものないか聞かなきゃいけなかったのに。今度から気をつけるっ」

 それでもやっぱりそこはちゃんと謝っておきたくて。
 頭を下げながらそう言ったら「コトはホント真面目だな」って下げた頭をふわふわと優しく撫でてくれた。

 頭頂に感じられるヒロの大きな手のひらの感触に、どうしようもなくキュンときちゃうのは仕方ないよね?

 その手の温もりを感じながら、ヒロは優しいから……きっと苦手なものが出てきても、「せっかく作ってくれたんだし」って無理してでも食べてくれるタイプだろうなって思って。

 ――私、ヒロにそういう無理はさせたくないよ。


「本当に苦手なものがあったら遠慮なく言ってね?」

 ソワソワしながらヒロを見つめたら、「俺がお前に遠慮したことあるか?」って逆に見つめ返されて。


 そういえば私たち、ちゃんと言いたいこと言い合える〝良き友〟であり、最高の〝変形菌(しゅみ)友〟だったよね、って思いながらふるふると首を横に振る。

「だったらそんなシケた(つら)すんな」

 言って、小声でぼそりと「可愛い顔が台無しだぞ?」って付け加えてくれるとか、ヒロってばどれだけ私を(もだ)えさせるつもりなの!?

 ――そこ、もっと大きい声で!って調子に乗ってもいいですか?
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