すてられた想い人をなぐさめたら、逆に私がひろわれました!?
 ヒロに請われるまま少しお尻を浮かせると、グイッとジーンズが引っ張られて……。
 身体がしっとりと汗ばんでいたせいで、私も一緒に引っ張られてしまった。

「きゃっ」

 ベッドをズルッと移動しそうになったことに驚いて小さく悲鳴を上げた私は、慌ててギュッとシーツを握って足を突っ張る。

 ――ヤダ、こんな時に恥ずかしいっ。


 途端、
「コト、ごめんっ」
 慌てたようにヒロが言って、私はその困ったような、悪戯を咎(とが)められた大型犬みたいな情けない顔にキュンとさせられる。

 強気かと思ったら急に弱気。
 攻めに転じきれないところが真面目なヒロらしくて、何だか切なくなるぐらいそんな不器用な彼のことが大好きだって自覚させられた。


「平気(へーき)、だよ? えっと……こっちこそごめんね。こ、これ、細身だし、私……」

 汗かいちゃったから、という言葉は寸前で何とか飲み込んだ。
 だって汗かいた理由、気持ちよくて、だもん。
 恥ずかしくて言えないっ。


「……じ、自分で……脱ぐね」

 代わりにそう言って、照れ隠しのように手近にあった肌掛け布団を引っ張って一旦身体を覆い隠すと、私はその中でジーンズをゴソゴソと脱ぐ。

 布団の中に隠れた私は、今やショーツ1枚だけの恥ずかしい格好だ。
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