すてられた想い人をなぐさめたら、逆に私がひろわれました!?
「やべーな。このままだとまた()()()なる」

 ボソッとこぼすなり、ヒロが私に肌掛け布団を被せてくれる。
 その際、私のそばのシーツをふと見て、何でもないみたいに「明日……。コインランドリー、()いてっかな」とつぶやいて。

 ヒロの言葉につられるように視線を落とした私は、シーツをところどころ赤く染めたシミができていることに気が付いて、ぶわりと顔が熱くなった。

 これ、きっと今座っているお尻の下にも――。

「み、見ちゃ、ダメっ……」

 被せられた布団をバサリと広げて、ベッド全体を覆い隠すようにしてその中で丸くなったら、ヒロが
「コト、シャワー、先に浴びてくる?」
 って、布団からちょっぴり出ている私の頭をふんわり撫でてきた。

 敢えて、破瓜(はか)の出血のことには触れずにいてくれるのを有難く思いながら、私は少し考えて「ヒロが先に」って布団の中から答える。

「分かった」

 素直に従ってくれるヒロに感謝しつつ。

 ――よし! ヒロがシャワーを浴びている間に汚れたシーツを剥がして洗濯機に放り込んで……それからそれから。

 と布団の中で頭をフル回転させているのは内緒。


 先日洗ったばかりのシーツだけれど、まさかこんなことになるとは思っていなかった。

 ――やっぱり代えのシーツ、買わなきゃ。

 血は結構落ちにくいし、本当は汚れた箇所を丁寧にもみ洗いした方がいいと思う。

 でも、さすがに今はそんな悠長なこと言っていられそうにない。

 だって……。きっとヒロは気付いているけれど……なるべくなら彼に見られないようこっそり処理しちゃいたいんだもん。
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