若き海運王は初恋の花を甘く切なく手折りたい
「わかりました。正直におこたえします。――死んだ父のことを、知りたかったんです」

 なぜ、バパが死ななくてはならなかったのだろう。オイルが流出した海で死んでしまった彼のことを知りたくて、マツリカは鳥海海運に近いアメリカ法人の子会社を選んで機会をうかがっていたのだ。そこに養父は関係ない、と。
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