クールなイケメン総長さまの溺愛には注意です!

「なんでそんなこと言うんですか。むしろ逆ですよ」


「逆??」


「はい。太陽が……あなたと出会ってから変わったんです。前よりも仲間思いになったし、ケンカも強くなった。BLACKCATSだってそうですよ」



山川くんは目を細めて思い出すように語ってくれる。


敬語は抜けていないけど、彼の話す口調はどこか懐かしさを感じた。


彼の声を聞くとなんだか安心する。



「…………」


「BLACKCATSは前々から目をつけていた族で、いつかは潰さなきゃいけなかったんです」



そう、だったんだ。


私が知らない世界でみんな一生懸命戦ってたんだな。



「そのきっかけをつくってくれた清水さんには感謝してるんです」



感謝って……私はただみんなに迷惑をかけてるだけだよ。自分は何もできないくせにケンカに首突っ込んで。


情けないにも程がある。



「感謝するのは私の方だよ。ありがとう」
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