クールなイケメン総長さまの溺愛には注意です!

私が恋をしたくないって思い始めたのは小学生の頃。


そのきっかけはなんだったか今でもはっきりと覚えている。


小さい頃から私は本が大好きだった。


物心ついた時から絵本を読んだり、お母さんに読み聞かせしてもらったりしてもらうことが大好きな、そんな子だった。


小学生に上がってからもそれは変わらず続いていて友達もあまり多くはなかった。


そんなある日。


私はいつものように部屋で大人しく本を読んでいると、両親のケンカする声が聞こえてきて、一人で震え上がっていたのを覚えている。


前は仲がよかった両親。


だけど私が小学生に上がった頃からケンカすることが増えた。


あんなに仲良しで、いつもラブラブだった。


でも………それは長くは続かなかったんだ。


私は理由はわからないけど、何か良くないことが起こっていることだけはわかった。


お母さんはそれからというもの、部屋の隅で泣くことが増え、いつしか笑顔を見なくなった。
< 133 / 225 >

この作品をシェア

pagetop