クールなイケメン総長さまの溺愛には注意です!
それが、私が恋をしたくない理由なんだ。
男子が苦手なのは昔からだけど。その理由はよくわからない。
本の世界だけで、私は今まで生きてきた。
そして、これからも恋をしたいなんて思わない。恋をしなくたって生きて……いけるから。
そこまで話し終えて、そっと山川くんを見てみる。
彼は何かを考え込んだように腕を組んで聞いていた。
山川くんに話しちゃった。自分の過去。他人に自分の過去を話すなんてなかったからなんかソワソワして落ち着かない。
まだ太陽にだって話してないのに。
………って、なんでここで太陽が出てくんの。関係ないじゃない。
「清水さんは………太陽のことが好きですか?」
「………はい?」
口を開いたかと思えばさっきと同じような質問が飛び出てきた。
山川くん、今までの話、聞いてた?
「山川くん、話聞いてた?私は太陽が好きかどうかの問題じゃなくて、恋をしたくないっていう前提で話してて……」