クールなイケメン総長さまの溺愛には注意です!
これ以上話がこじれないようにと早々に話を切り替える。
一度話がズレたら元に戻すのが大変なんだよね。
『昼?まだだけど』
よしっ!
まだ食べてなかった!
心の中でガッツポーズする。
「今日、お母さん家にいなくて。よ、良かったら、一緒にお昼食べたいなぁ……なんて」
自分で誘っておいて恥ずかしくなってきた私の声は最後はめちゃくちゃ小さい。
………あぁ、やっぱり誘わない方が良かったかも。
『………ふはっ。なんでそんな小声なんだよ。』
「ちょ、笑わなくてもいーじゃん」
電話の向こうで太陽は笑っているらしく、声を押し殺している。………なんか腹立つ。
『悪い、悪い。……いーよ。一緒に食べに行こっか』
「え?いいの?」
正直ダメ元での誘いだった。暴走族に狙われてる身が外に出るのは危険だからダメって言われるかと思ったのに。
『いいよ。愛華のことはちゃんと俺が守るから』