クールなイケメン総長さまの溺愛には注意です!
頭の中がぐちゃぐちゃになって泣きそうになる。今までこんなことなかったのに。
人と会うだけで緊張するなんて。恋は大変だよー……。
「愛華」
「………はい」
私が声をかけた後、太陽が私の名前を呼ぶ。なんて言われるかわかんなくて、怖くて、俯いていると、
「顔、あげて?」
「へ!?」
顎をもたれ、強制的に顔をあげさせられた。
ぎゃー!
み、見ないで!
恥ずかしくて顔を俯かせていたのに。これがいわゆる顎クイってやつか。………って、今はそんなことどうでもいい!
「は、離して、ください……」
ドアップに写った太陽を直視するけど意識が飛びそう。お願いだから、離して……。
「愛華、めちゃくちゃ可愛い。俺のためにオシャレしてきてくれたの?」
顔が近いせいか、太陽が話す度に吐息が鼻にかかる。心臓がありえないくらいにバクバクなっていて今にも死にそう。