彼と私のお伽噺

 母は私を産んだあと、父とうまくいかなくなったことや病気が発覚したこともあり、日本に戻ってきた。

 ニューヨークで暮らしていたと思われる父と母のあいだにどんな物語があったのか。母は幸せだったのか。
 
 今となってはもう聞くことはできないけれど……。
 
 母が日本に戻ってきたことで私は祖母と暮らすことになり、昴生さんとの縁が繋がった。そのことに、とても感謝している。

 歩きながら昴生さんに擦り寄ると、立ち止まった彼が私を抱き込むようにしてキスをしてきた。

 触れた唇は温かくて。また、心が満たされる。

 新しい場所で新しい生活を始めた私と昴生さんの物語は、これからもまだまだ続く。

 昴生さんと私と子どもと三人になって。もしかしたらその先、四人になって。

 そこに、たくさんの幸せが溢れているといい。

 いつまでもずっと────……。


fin.


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