魔力無しだと追放されたので、今後一切かかわりたくありません。魔力回復薬が欲しい?知りませんけど
そうか、私が剣を持って現れたから、切られると思ってびっくりしちゃったんだ。
少年が差し出している手に、そっと触れると、びくりと少年?青年?の肩が動いた。
「安心して。私も魔力0。今さっきその街を追い出されたとこ。で、行くところがなくてどうしようかなぁと思っていたところなの。君が良ければ、君の住んでいるところ……妹さんのいるところに案内してもらえないかな?お礼はするから。あ、さっきの食事もお礼の前払いだと思ってもらえればいいよ?」
少年が顔をあげた。
「魔力が……?あんたも……?」
少年の問いに、小さく頷いた。
「俺たちのところに案内はする。でも、その前に……」
少年が街に視線を向ける。
そういえば、妹さんに薬が必要って言ってた。……けれど、街の中には入れないんじゃなかった?
それにお金も魔力もないのにどうするつもりだったんだろう?
「薬なら私が持ってるから。さぁ、案内お願い」
と声をかけると、少年がぐっと口を引き締め、それから深々と頭を下げた。
「薬の代金に差し出せるものは”俺”しかない……。あんたの好きなように……」
また、腕を突き出す少年。重い……。
「街の外のこと私何も知らないから、教えてもらえればそれでいいからね?」
少年がフルフルと首を横に振る。
知識や情報だって、お金になるって知らないのかなって、違う、そんなことを話してる場合じゃない。
「妹さん、急がないと駄目なんじゃない?どっち?あっち?」
というと、少年がハッとして差し出した腕を下ろした。
「俺はあんたのものになる……何でもする、だから、妹を助けてくれ」
だから、もういいって。と、ふと足元に投げ捨てた剣が目に入る。
「あ、じゃぁ、それ運んでもらってもいい?ちょっと重たいんだけれど……」
「分かった!」
少年が嬉しそうに満面の笑みを浮かべると剣を拾い上げて立ち上がる。
ガリガリで棒のような体だけれど、4キロほどと思われる剣を持ち上げる力はあるようだ。
立ち上がると思いのほか少年……青年?の身長は高かった。175はあるな。155の私の頭半分以上は背が高い。
「こっちだ」
と、少年と呼ぶべきか青年と呼ぶべきかむつかしい……が剣を片手に持って歩き出す。
少年が差し出している手に、そっと触れると、びくりと少年?青年?の肩が動いた。
「安心して。私も魔力0。今さっきその街を追い出されたとこ。で、行くところがなくてどうしようかなぁと思っていたところなの。君が良ければ、君の住んでいるところ……妹さんのいるところに案内してもらえないかな?お礼はするから。あ、さっきの食事もお礼の前払いだと思ってもらえればいいよ?」
少年が顔をあげた。
「魔力が……?あんたも……?」
少年の問いに、小さく頷いた。
「俺たちのところに案内はする。でも、その前に……」
少年が街に視線を向ける。
そういえば、妹さんに薬が必要って言ってた。……けれど、街の中には入れないんじゃなかった?
それにお金も魔力もないのにどうするつもりだったんだろう?
「薬なら私が持ってるから。さぁ、案内お願い」
と声をかけると、少年がぐっと口を引き締め、それから深々と頭を下げた。
「薬の代金に差し出せるものは”俺”しかない……。あんたの好きなように……」
また、腕を突き出す少年。重い……。
「街の外のこと私何も知らないから、教えてもらえればそれでいいからね?」
少年がフルフルと首を横に振る。
知識や情報だって、お金になるって知らないのかなって、違う、そんなことを話してる場合じゃない。
「妹さん、急がないと駄目なんじゃない?どっち?あっち?」
というと、少年がハッとして差し出した腕を下ろした。
「俺はあんたのものになる……何でもする、だから、妹を助けてくれ」
だから、もういいって。と、ふと足元に投げ捨てた剣が目に入る。
「あ、じゃぁ、それ運んでもらってもいい?ちょっと重たいんだけれど……」
「分かった!」
少年が嬉しそうに満面の笑みを浮かべると剣を拾い上げて立ち上がる。
ガリガリで棒のような体だけれど、4キロほどと思われる剣を持ち上げる力はあるようだ。
立ち上がると思いのほか少年……青年?の身長は高かった。175はあるな。155の私の頭半分以上は背が高い。
「こっちだ」
と、少年と呼ぶべきか青年と呼ぶべきかむつかしい……が剣を片手に持って歩き出す。