魔力無しだと追放されたので、今後一切かかわりたくありません。魔力回復薬が欲しい?知りませんけど
 初めてのお風呂は、お湯に浸かることが怖いという人もいると聞いたことがあるけれど、皆楽しそうでよかった。
 おばばさんも満足げな表情をしている。
 全員風呂が終わったところで、おばばが声をかけた。
「そろそろ暗くなるぞえ。寝る準備をするんじゃ」
 おばばの言葉に空を見上げる。太陽が地平線の近くにある。4つの月は、太陽を追っていったわけではないのか、ほぼ真上に明かりを増して輝いている。
「ねぇ、お姉ちゃんはどこで寝るの?ネウスお兄ちゃんと一緒に寝る?」

 へ?
 ネウス君を振り返る。
「ユキと一緒?俺は……ユキのものだから、ユキが望むなら」
 ネウス君が顔を真っ赤にして立ってる。
 いやいやいや、いやいやいや。ってか、なんで顔が赤いの?
「ミ、ミーニャと一緒に寝るといいよ。俺は外でいい」
 バタバタと手をふるネウス君。
 なんか、すごく私と一緒は嫌みたいですよ。昨日、荒野で一緒に寝たよね?収納袋から出したテントの中で一緒に寝たよね?
 ……もしかして、昨日、寝相が悪くて迷惑かけまくった?それとも、さっき素っ裸を見ちゃったから、照れてる?
 いや、眼鏡かけてないから、見たうちに入らないっていうのは私側の見解で、見られた方はたまったもんじゃないか。ごめん。ごめん。
「くっくっく、ネウスは同じ年代の女の子を見るのは初めてじゃからの」
 待って、待って、おばば、同じ年代って何?
 ネウス君は見た目18、9……もう少し上としても、大学生くらいだよね?成長期の途中って感じの体系してるもの。やせすぎて顔の作りとかじゃよく分からないけれど。
 私、実年齢30歳のおしゃれ無縁の喪女ですし、メイクなしだから若く見えると言われることがあっても、せいぜい20代…。いや、もしかすると、この世界の成人は15歳くらいなのかな?
 とすると、おばばの中での区分けって、子供、成人済みの若者、中年、老人?だとしたらぎりぎり中年逃れて若者という同じ区分か?
「しかもこんなにきれいなんじゃ」
 ま、お風呂に入ったのできれいですね。
 おばばの家……屋根があるだけの場所には、いつもはおばばとモモちゃんが一緒に寝ているそうだ。
 私は、ミーニャちゃんが寝ているという場所にお邪魔した。
「ミーニャちゃん、調子はどう?」
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