契約婚と聞いていたのに溺愛婚でした
 綾奈は横に首を振る。
「謝らないでください。パーティ会場で椿さんにお会いした時、こんな方には敵わないと思ったんです。とても綺麗で、ミルヴェイユを率いていらっしゃって、会場でもとてもキラキラされていて目立っていました。素敵なお二人で、私はすっかりお二人の大ファンです」

 綾奈はそのキラキラした目を美冬にも向けてくる。
 そうして俯いた。

「私は綺麗な美しいものがとても好きなんです。それも表面的に綺麗なものだけではなくて、内面から輝くような何かを持ったものです。私自身がこんなだから、余計に惹かれるのかもしれませんけど」

 俯いてしまった綾奈に美冬は違う!となりつい、口を開く。
 それは普段から婦人服が大好きで、特別なミルヴェイユが大好きな美冬が思っていること。

「綾奈さん、そんな風に仰らないで。私は女性はあまねく輝けるものだと思います。それに綾奈さんの個性はとても素敵でセンスが素晴らしい。だからデザインを任されているんですね」

 綾奈は自身が体型のことを気にしていても、それを凌駕するような素敵な着こなしをしている。

「私、綾奈さんとお仕事できてとても嬉しいです。だって綾奈さんは『ケイエム』がとてもお好きでしょう?」
「ええ!」
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