雨降り王子は、触りたい。
電車がやってきて、それに乗り込む雨宮を見送る。
「じゃ。」
「ん。また明日。」
……何言ってんの、俺。
"また明日"って。
今まで散々自分勝手に冷たくして。
調子いいにも程があるだろ。
チカが雨宮にベタベタ触るからってイライラして、子どもみたいな我儘で振り回していたのに。
…俺もしかして、久しぶりに雨宮と話すことができて、浮かれてんの?
「明日、ね!」
そう言って微笑んだ雨宮に、ドキリと胸が揺れる。
……本当は、わかってる。
チカが誰にでも優しくて、誰にでも距離が近いこと。