雨降り王子は、触りたい。



私のせいだ………。

キュッと唇を噛むと。



「俺が大丈夫じゃない。」



一段と輝いている瞳が、まっすぐと私を呑み込んだ。



……それって、どういう意味?

ドクン、ドクン、ドクン。

心臓が、今にも口から飛び出しそうな勢いで飛び跳ねる。



俺が大丈夫じゃないって、つまり……

甘い期待をしそうになる。

だけど、目の前の三咲の表情は、なんだか怒っているように見えて。



……勘違い、しちゃダメだ。
きっとそんな深い意味は、ない。

私は、自分に言い聞かせた。


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