雨降り王子は、触りたい。
「俺は女に触ると、涙が出る」
三咲の声が、空気を揺らす。
その瞬間、周りの雑音が一気にシャットアウトされた。
おんなにさわると、なみだ………
私は目を泳がせる。
それは、どういうこと…?
そんな嘘みたいな話………
だけどその言葉通り。
今私は三咲に触れていて、三咲は涙を流している。
「俺、"女嫌い"とか言われてるみたいだけど。触ったら涙が出るんだから当然、避けるでしょ。」
パッと、私の手首は解放された。
掴まれていたところがジンジンと、熱い。