極上御曹司に見初められ、溺愛捕獲されました~一途な海運王の華麗なる結婚宣言~
 翔一郎さんは苦笑して、ちょっと行儀悪くテーブルに頬杖をついた。

「それに海堂翔一郎の妻が、ウェルカムパーティーと同じドレスでフェアウェルパーティーにも出席すると?」
「つ……!?」

 ――妻!?

 口を間抜けにあんぐりと開けてしまった。
『海堂翔一郎の妻』って……冗談でもまずい気がする。そんなことを言われた女の子が本気になってしまったら、どうするつもりなんだろう。

 この人はいったい何を考えているの? わたしをこれ以上振りまわさないでほしい。

「わたし、妻じゃないし、そもそもわたしたちは契約の関係ですよね?」
「だから、これも報酬だと思えばいい。すべて用意すると言っただろう? ドレスもアクセサリーも、この船を楽しむために必要なものは何もかも」
「それはそうですけど、でも」

 でも。
 でもでも!

 ……わたしが口で翔一郎さんに敵うわけがない。
 結局わたしは翔一郎さんに連れられて、ショッピングモールに向かったのだった。





 ヨーロッパの街角の公園のように色とりどりの花や緑に彩られた遊歩道を歩く。
 もちろんわたしは翔一郎さんの腕にぶらさがっている。もとい、翔一郎さんと仲良く腕を組んでいる。
 見た目だけはむつまじい恋人同士のようだ。
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