極上御曹司に見初められ、溺愛捕獲されました~一途な海運王の華麗なる結婚宣言~
 もしかして本物のダイヤモンドなのかしら……とわたしは緊張していたのだけど、もしかしなくても本物のダイヤだった……!?

「え? だって、ええ!?」

 ドレスや服もわたしにとっては大変な金額だったけど、ジュエリーは大変どころではない。びっくりして言葉を失っていると背後から声をかけられた。

「――海堂様!」

 明るく親しげな女性の声。日本語だ。
 馴染みの店員さんかしらと思って振り返ると、そこには見覚えのある人物がいた。

「あ」
「…………」
「あなたは」

 話しかけるわたしを一度は見たものの、するーっと無視して翔一郎さんだけに向きなおった若い日本人女性。

「海堂様、こちらの店長に海堂様のバトラーから連絡があったと、わたくしに報告がありましたの」

 彼女はウェルカムパーティーでぶつかって、わたしのワンピースにグラスの赤ワインをこぼした人だった。航海二日めのプールサイドで、船内を見学中のわたしに付き合ってくれていた翔一郎さんをお茶に誘った女性でもある。
 思っていたとおり、簡単には翔一郎さんのことをあきらめないようだ。ある意味ガッツがある。
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