極上御曹司に見初められ、溺愛捕獲されました~一途な海運王の華麗なる結婚宣言~
 どうやらわたしはパーティー会場から連れ出されるようだ。わたしをエスコートするような形で、男は会場の外へ向かっていた。

「困っている女性を放ってはおけませんから。どうか私にあなたを助けさせてください」
「え? ええ!? 結構です。平気ですから」
「無理をして我慢しなくてもいいのですよ。一期一会という言葉もある。遠慮はしないで」
「いえ、遠慮なんて……!」

 本当にいったい何が起こっているのだろう。
 豪華客船のパーティーで赤ワインをかけられたと思ったら、救いに来たのは得体の知れない王子様!

 あまりの展開に目が回りそう。
 わたしの波瀾万丈なクルーズ第一夜は、まだ始まったばかりだ。
< 15 / 252 >

この作品をシェア

pagetop