ダークグリーンに魅かれて
時間になり、カウンターに行くとそこに絵里の姿はなかった。
「あの、鈴木さんは?」
カウンターの男の人が笑顔で答える。
「今、休憩中です。呼びましょうか?」
「いえ、いいです。沙里が『また会おうね』って言っていたとお伝えください」
そんなこと、心にも思っていなかったけれど。
「承知しました。お会計な3時間で2600円です」
拓巳くんが会計を済ますと外に出た。
「エリー・・・じゃなかった、絵里のこと、どう思った?」
自分でも分かるくらい、暗い声で聞いた。
「・・・?大人っぽい娘だな、とは思ったけど。どうしたの、泣いてるの?」
「お願い、エリーのところに行かないで。サリーと一緒にいて」
自分で分かるくらい、声が震えていた。
「・・・沙里?僕は沙里が好きだよ。鈴木さんのところになんか絶対行かない」
中学時代。サリー・エリーの愛称で仲の良かった2人。中三の時、私に初カレが出来た。絵里の彼と4人でよく遊んだものだった。が、2年前、絵里が当時の彼に振られると、待っていたかのように2人が急接近した。そして、11月のあの日・・・わたしは井の頭公園で彼に別れを告げられたのだ。
「僕は、君だけを居続けるよ、沙里。浮気なんてしない。約束する。君だけだよ」
その話をすると、拓巳くんは私を抱きしめてそっとキスをした。・・・って、えっ?今日会ったばっかりの人と私、何をやってるの?でも、拓巳くんのキスは甘くて優しくてとろけた。この人なら・・・この人となら、大丈夫かもしれない、と思った。
「あの、鈴木さんは?」
カウンターの男の人が笑顔で答える。
「今、休憩中です。呼びましょうか?」
「いえ、いいです。沙里が『また会おうね』って言っていたとお伝えください」
そんなこと、心にも思っていなかったけれど。
「承知しました。お会計な3時間で2600円です」
拓巳くんが会計を済ますと外に出た。
「エリー・・・じゃなかった、絵里のこと、どう思った?」
自分でも分かるくらい、暗い声で聞いた。
「・・・?大人っぽい娘だな、とは思ったけど。どうしたの、泣いてるの?」
「お願い、エリーのところに行かないで。サリーと一緒にいて」
自分で分かるくらい、声が震えていた。
「・・・沙里?僕は沙里が好きだよ。鈴木さんのところになんか絶対行かない」
中学時代。サリー・エリーの愛称で仲の良かった2人。中三の時、私に初カレが出来た。絵里の彼と4人でよく遊んだものだった。が、2年前、絵里が当時の彼に振られると、待っていたかのように2人が急接近した。そして、11月のあの日・・・わたしは井の頭公園で彼に別れを告げられたのだ。
「僕は、君だけを居続けるよ、沙里。浮気なんてしない。約束する。君だけだよ」
その話をすると、拓巳くんは私を抱きしめてそっとキスをした。・・・って、えっ?今日会ったばっかりの人と私、何をやってるの?でも、拓巳くんのキスは甘くて優しくてとろけた。この人なら・・・この人となら、大丈夫かもしれない、と思った。