ダークグリーンに魅かれて
「ごめんなさいね、立たせたままで。お好きな席におかけください」
促されて、私達は奥の窓際あの席に座る。
「叔母さんの店だなんて聴いてないよ?」
わざと、ぷうっ、と膨れてみせる。なんで私を『彼女』って紹介したんだろう。
「ごめん、ごめん。でも、言ったら来なかっただろう?ここは奢るから許して?」
「別に怒ってないけど。割り勘でもいいよ?」
「おごらせて。男に格好つけさせてよ」
「うん。ありがと」
2人で笑いあう。こうしていると、本当に拓巳くんの恋人になったみたいだ。
「ここのキッシュとスープは美味いよ。ケーキもなかなか。フランスパンも皮がパリパリ、中身がもっちりでサイコー・・・ってあんまり言うと身内びいきになっちゃうよな」
ぽりぽり、とおでこをかく拓巳くん。
「ううん、そんなことない。・・・キッシュセットA,ドリンクは愛想カフェオレにしようかな」
と、キッシュとスープとフランスパン、それにドリンクがセットになったものを選ぶ。
「僕もAセットで。ドリンクはアイスティーで」
コーヒー苦手なんだ、と言ってウェイトレスに注文を伝える。
私は、気になっていたことを聞く。
「拓巳くん、その髪の色と瞳の色って、生まれたときから?」
「あぁ。僕の母方の祖母はオーストラリア人でね。でも、父母は僕に一切英語を教えなかったから、小・中学校ではかなり目立って苛められたよ。高校は、自由な校風で、髪染めたり、カラコン入れたりする奴もいたから、そこまで目立たなかったけど、なんていうかな、やっぱ雰囲気が近寄りがたいらしくて、親しい友達は出来なかった。そんな僕に声をかけてくれたのが、沙里、きみだったんだ」
唐突に呼び捨てにされて戸惑う私。
「拓巳・・・くん?」
すごく真剣な顔をしている・・・どうしたのだろう。
「沙里、僕と恋人として付き合ってくれないかな?」
じわぁぁ・・・涙があふれた。
「駄目・・・なのか?」
「もう、拓巳くんの鈍感!嬉し泣きだよ。こちらこそ、よろしくお願いします」
「よかったぁぁぁ」
テーブルに突っ伏す拓巳くん。
促されて、私達は奥の窓際あの席に座る。
「叔母さんの店だなんて聴いてないよ?」
わざと、ぷうっ、と膨れてみせる。なんで私を『彼女』って紹介したんだろう。
「ごめん、ごめん。でも、言ったら来なかっただろう?ここは奢るから許して?」
「別に怒ってないけど。割り勘でもいいよ?」
「おごらせて。男に格好つけさせてよ」
「うん。ありがと」
2人で笑いあう。こうしていると、本当に拓巳くんの恋人になったみたいだ。
「ここのキッシュとスープは美味いよ。ケーキもなかなか。フランスパンも皮がパリパリ、中身がもっちりでサイコー・・・ってあんまり言うと身内びいきになっちゃうよな」
ぽりぽり、とおでこをかく拓巳くん。
「ううん、そんなことない。・・・キッシュセットA,ドリンクは愛想カフェオレにしようかな」
と、キッシュとスープとフランスパン、それにドリンクがセットになったものを選ぶ。
「僕もAセットで。ドリンクはアイスティーで」
コーヒー苦手なんだ、と言ってウェイトレスに注文を伝える。
私は、気になっていたことを聞く。
「拓巳くん、その髪の色と瞳の色って、生まれたときから?」
「あぁ。僕の母方の祖母はオーストラリア人でね。でも、父母は僕に一切英語を教えなかったから、小・中学校ではかなり目立って苛められたよ。高校は、自由な校風で、髪染めたり、カラコン入れたりする奴もいたから、そこまで目立たなかったけど、なんていうかな、やっぱ雰囲気が近寄りがたいらしくて、親しい友達は出来なかった。そんな僕に声をかけてくれたのが、沙里、きみだったんだ」
唐突に呼び捨てにされて戸惑う私。
「拓巳・・・くん?」
すごく真剣な顔をしている・・・どうしたのだろう。
「沙里、僕と恋人として付き合ってくれないかな?」
じわぁぁ・・・涙があふれた。
「駄目・・・なのか?」
「もう、拓巳くんの鈍感!嬉し泣きだよ。こちらこそ、よろしくお願いします」
「よかったぁぁぁ」
テーブルに突っ伏す拓巳くん。