ダークグリーンに魅かれて
「オーバーだなぁ。先に声かけたの私だよ?」
「でも、『お友だち』って言ってたじゃん。だから勇気要ったんだよ」
「そっかぁ」
そんなものなのかなぁ。
「拓巳?来てるの?」
ビクン、と拓巳くんが反応する。私が振り返るとその娘~拓巳くんと同じ栗色の髪とダークグリーンの瞳で、キレイなフルメイクをした女性~が、
「ふんっ!こんな娘のどこがいいの?」
「素直なところ。可愛いところ。チャーミングなところ。友梨香姉みたいに鎧をつけていないところだよ」
「・・・私が?みんなは私のこと綺麗、って言うわ」
「それは、友梨香姉の表面しか見てない奴らの言うことだろ?沙里は・・・この娘はすごく自然体だ」
「・・・」
友梨香さんは黙り込むとその場を去って行った。
「ちょっと…可哀想じゃなかった?」
「いいんだ。この間、キッチリ振ったのにあきらめが悪いだけなんだから。僕はウソは言ってない」
「うん・・・」
確かに、友梨香さんはガッチガチに頑張っている感じがした。
キッシュのAセットが来た。今日のキッシュはキノコとベーコン、キャベツのキッシュ。絶妙だった。かぼちゃのポタージュも、肌寒い11月にぴったりだ。フランスパンも、拓巳くんが言っていた通り、もちもち、カリッ、でおいしい。
「おいしいね。このセットにして正解!」
私が明るく言った。
「だな。叔母さんの料理は、いつも変わらずおいしいから安心して来れるんだ」
2ヶ月もの間、来店しなかったのは友梨香さんと顔を追わせづらかったからだろう。
「また、来てくださいね。拓巳くん、サリーちゃん」
彼女の中では。「サリーちゃん」になってしまったらしい。
「また、2人で来ます。な?」
「はい。近いうちに来ます」
「ありがとう。気を付けてね」
店を出るときは、もう自然に手をつないで私のペースで歩いていた。
「でも、『お友だち』って言ってたじゃん。だから勇気要ったんだよ」
「そっかぁ」
そんなものなのかなぁ。
「拓巳?来てるの?」
ビクン、と拓巳くんが反応する。私が振り返るとその娘~拓巳くんと同じ栗色の髪とダークグリーンの瞳で、キレイなフルメイクをした女性~が、
「ふんっ!こんな娘のどこがいいの?」
「素直なところ。可愛いところ。チャーミングなところ。友梨香姉みたいに鎧をつけていないところだよ」
「・・・私が?みんなは私のこと綺麗、って言うわ」
「それは、友梨香姉の表面しか見てない奴らの言うことだろ?沙里は・・・この娘はすごく自然体だ」
「・・・」
友梨香さんは黙り込むとその場を去って行った。
「ちょっと…可哀想じゃなかった?」
「いいんだ。この間、キッチリ振ったのにあきらめが悪いだけなんだから。僕はウソは言ってない」
「うん・・・」
確かに、友梨香さんはガッチガチに頑張っている感じがした。
キッシュのAセットが来た。今日のキッシュはキノコとベーコン、キャベツのキッシュ。絶妙だった。かぼちゃのポタージュも、肌寒い11月にぴったりだ。フランスパンも、拓巳くんが言っていた通り、もちもち、カリッ、でおいしい。
「おいしいね。このセットにして正解!」
私が明るく言った。
「だな。叔母さんの料理は、いつも変わらずおいしいから安心して来れるんだ」
2ヶ月もの間、来店しなかったのは友梨香さんと顔を追わせづらかったからだろう。
「また、来てくださいね。拓巳くん、サリーちゃん」
彼女の中では。「サリーちゃん」になってしまったらしい。
「また、2人で来ます。な?」
「はい。近いうちに来ます」
「ありがとう。気を付けてね」
店を出るときは、もう自然に手をつないで私のペースで歩いていた。