そんなの関係ないよ!
「はい」
亨兄が手を差し出す。私は、照れながらその手を恋人つなぎにする。「恋人つなぎ」を知ったのはいつだったっけ?
書店までのあいだ、私は夢心地だった。亨兄が隣にいてくれる。それだけでとても幸せだ。
「亨兄は、何か買うものあるの?」
書店に着いたとき、聞いてみた。
「亜里沙と出かけるときのために、ガイドブックでも買おうかな、と。遠くには行けないけどな」
「私も一緒に見る!」
「おぅ」
2人で、1冊のガイドブックを覗き込んで、思いがけない距離の近さに赤くなっていたら、亨兄が
「ん?どした?」
と何のこともないことのように言う。亨兄は意識しないのかな。
「な、何でもないよ。鎌倉とか・・・交通費だのランチ代だのいろいろかかるよね」
「海沿いはまだ寒いかもしれないけど・・・いいかもな、鎌倉」
えっ、と驚いて亨兄を見上げて
「でも・・・お金かかるよ」
一番のネック~私の月300円のお小遣いじゃどうにもならない~を口に出すと、亨兄は笑って言った。
「オンナノコは、そんなこと気にしなくていいの。僕はお小遣いとかお年玉とか貯金してきたから、多少余裕あるよ。毎回、となるとさすがにきついけど高校に入ったらバイトもするつもりだし。亜里沙はホント、気にしないで」
「いいの?じゃあ、いつか、行きたいな。ホントにいいの?」
上目遣いで私は言う。
「来週のデートは、カフェで鎌倉日帰り旅行の計画!約束な!」
「うん」
私は、ホントに幸せだ。こんな優しい彼がいるなんて。
「じゃ、これ買って、そろそろ帰ろう。もうすぐ5時」
「そっか・・・考えてみれば、亜里沙、まだ、小3だもんな」
「・・・仕方ないじゃない!!」
思わず、涙が出てくる。どうがんばっても亨兄の年には追い付けない。拗ねる私に亨兄は優しく言う。
「責めてるんじゃないよ。亜里沙がときどきすごく大人っぽくてドキッとするから忘れてたんだ。気にしたならごめん。許して?」
亨兄のほうが、ずっと、ドキッとすることを言う。私がドキドキすることを絶妙なタイミングで言う。
亨兄が手を差し出す。私は、照れながらその手を恋人つなぎにする。「恋人つなぎ」を知ったのはいつだったっけ?
書店までのあいだ、私は夢心地だった。亨兄が隣にいてくれる。それだけでとても幸せだ。
「亨兄は、何か買うものあるの?」
書店に着いたとき、聞いてみた。
「亜里沙と出かけるときのために、ガイドブックでも買おうかな、と。遠くには行けないけどな」
「私も一緒に見る!」
「おぅ」
2人で、1冊のガイドブックを覗き込んで、思いがけない距離の近さに赤くなっていたら、亨兄が
「ん?どした?」
と何のこともないことのように言う。亨兄は意識しないのかな。
「な、何でもないよ。鎌倉とか・・・交通費だのランチ代だのいろいろかかるよね」
「海沿いはまだ寒いかもしれないけど・・・いいかもな、鎌倉」
えっ、と驚いて亨兄を見上げて
「でも・・・お金かかるよ」
一番のネック~私の月300円のお小遣いじゃどうにもならない~を口に出すと、亨兄は笑って言った。
「オンナノコは、そんなこと気にしなくていいの。僕はお小遣いとかお年玉とか貯金してきたから、多少余裕あるよ。毎回、となるとさすがにきついけど高校に入ったらバイトもするつもりだし。亜里沙はホント、気にしないで」
「いいの?じゃあ、いつか、行きたいな。ホントにいいの?」
上目遣いで私は言う。
「来週のデートは、カフェで鎌倉日帰り旅行の計画!約束な!」
「うん」
私は、ホントに幸せだ。こんな優しい彼がいるなんて。
「じゃ、これ買って、そろそろ帰ろう。もうすぐ5時」
「そっか・・・考えてみれば、亜里沙、まだ、小3だもんな」
「・・・仕方ないじゃない!!」
思わず、涙が出てくる。どうがんばっても亨兄の年には追い付けない。拗ねる私に亨兄は優しく言う。
「責めてるんじゃないよ。亜里沙がときどきすごく大人っぽくてドキッとするから忘れてたんだ。気にしたならごめん。許して?」
亨兄のほうが、ずっと、ドキッとすることを言う。私がドキドキすることを絶妙なタイミングで言う。