そんなの関係ないよ!

総合公園で

「ほら、着いたぞ。亜里沙ちゃん、5時までに帰りたいんだっけ?じゃあ、4時半ごろ、迎えに来るな」

「ありがとう、父さん」

「ありがとうございます」

手をつないでふれあい動物園まで歩く。

「あっ、カピバラだ。まだ小さいね。名前が、カッピーに決まったって」

「亜里沙、そっちは遅くまでやってるから、うさぎとか触りに行きな。確か、時間制限あったはず」

「そだね。こっちのほうかな?」

ベンチのある方に行くと、うさぎ、モルモット、ハムスター、ハツカネズミ、などがいた。

「自由に触っていいんだよ、亜里沙」

私がちょっとひるんでいたのが、亨くんに伝わっていたらしい。だって、触ったことないもの。小学校にもうさぎは居るけど、触れるのは生き物委員だけ。

「ほら、こんなふうに触るんだ」

亨くんがうさぎをふわっと抱きあげてみせる。

「こう?」

私は、うさぎを捕まえようとするけれど、逃げられてしまう。

「ん~、残念っ!」

亨くんが笑いながら言う。コツがいるからね。まずは、僕のを抱っこしなよ。

白と黒のブチのうさぎを私に抱かせてくれる。ふわふわだ。

「亨くん、なんでそんなに慣れてるの?」

「生き物委員だったからね、僕」

「へ~ぇ。知らなかった」

亨くんのことはたいてい知っていると思っていただけに、ちょっとショックだ。きっともっといっぱい、私の知らない亨くんがいるんだろう。これからそれを知って行くのも、楽しみかな。
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