クローバー


「なんとでも言え。でも、こんな嘘で固められた関係は、すぐに崩れるぞ。」


金髪からはただ、強い殺気が返ってくるだけ


「お前らが出来ないなら私が変わりにぶっ壊してやる。」


ゆっくりゆっくりと動き出す私。


それに合わせ、周りの視線が動く。


目の前には、私を睨んで震えるお姫様。
それをじっと見つめる東雲。


「な、なんなのよ!あんた!いきなり現れて、火蓮をめちゃくちゃにして!迷惑なのよ。」


弱い奴は威勢だけはいいんだよな。ほんと、可愛いお姫様。


ブルブル震えて、キャンキャンないて、自分ではなんにも出来ない奴、私は…


大っ嫌いなんだよ。


高く高く上に挙げられた腕、私はそのまま勢いよく



バッチーンッッッ!!!


お姫様の頬に綺麗なビンタをかました。
お姫様はそのまま勢いよく飛んでいく


あ、やっべ、飛ばしすぎた。


「ごめーん。」


一応謝っておく。嫌いな奴にも謝る私、めっちゃ健気!


「いやいや!!何やっての?!ごめーんじゃないし!!てかビンタってあんなに飛ぶわけ?!」


奏多のキレキレの突っ込みが入る。


奏多、私といてだいぶ突っ込み上手くなったね。グッと親指を立てて褒め称える。


私を見て、もう嫌だと疲れ気味に言う。


「テメェー!りかに、何してんだよ!」


予想通り、流星が突っかかってきた。


「言ったでしょ?ぶっ壊すって。てか、ビンタされた理由お姫様なら知ってるんじゃない?いや、違うな。こういうべきか。雷音《らいおん》のお姫様、佐々木りか。」















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