天才パイロットの激情は溢れ出したら止まらない~痺れるくらいに愛を刻んで~
「イッテキマスとかアリガトウとか、無線で嬉しそうにやりとりしてますもんね。あれうらやましいなと思ってた」

 次々にそう言われた里帆は、困り顔で俺のことを見る。

「本当ですか?」と問う彼女にうなずくと、白い頬が赤くなった。

 その様子を見て、堤機長が嬉しそうに話す。

「この前も悪天候で滑走路が閉鎖されたときに、『さっさと飛ばせろ。管制官はパイロットの足を引っ張るのが仕事なのか』と暴言を吐いたアメリカのパイロットに、『私たちはあなたの機嫌を取るためではなく、お客様の命と安全を守るために仕事をしています。大人しくその場でお待ちください』とはっきりと言い返していたよね。とても凛々しくて素敵だった」
「聞かれていたんですか……!」

 堤機長の言葉に、里帆は手で頬を覆う。

「あんな生意気なことを言ってしまって、本当に恥ずかしいです」
「いやいや、無線を聞いていたパイロットたちは、みんなコックピットで拍手していたよ」
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