こんなにも愛しているのに〜私はましろ

高校合格

春。
私は
第一希望の公立高校に合格した。

よくこんな大変な時期に、頑張って合格したねと、
理恵おばさんから褒められた。
母もよく頑張ったねと、喜んでくれた。

西澤の祖父母の家へは、合格の報告と入学祝いのお礼に一人で
赴いた。

祖母はともかく祖父は本当に喜んでくれたから、
うれしかった。
それが始めの話となる。

その時に母から、父とのことを絶対に言わないようにと
お願いされた。
お願いされなくても言わない。
どんなに面倒なことが起こるやら。
これ以上の面倒は母も背負いたくないはずだ。

母方の祖父母にも言っていないようだった。

ちゃんと結論が出ないと言えないか。。。

あれから
結論は出ていないようだ。
私はあの日以来、父には会っていない。
会いたくないというだけで。

母もどのような話し合いがされたのか、私にはまだ
言ってくれない。
ただ
父が会社を辞めて、転職し、転職先がシンガポールになったという話を
高校合格後、いきなり母から聞かされた。

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