こんなにも愛しているのに〜私はましろ

両親への不信感 1

あの日以来私は、ずっとあんな人とは離婚して、、、と
母に訴えていた。父が海外赴任をするまで。

母も離婚する気でいたのに、その海外赴任で、冷却期間となっている。
私からしたら、うやむやにして、
なかったことにする
という結果しか見えないのだが。
父から押し切られたということだが、母も父と離婚したくなかったのだろう。

その辺の事情を私は聞かされていない。
きっと
子供だからなのかもしれない。

あの女の人とはどうなったのか。
そもそも
あの女の人はどういう人なのか。

誰も教えてはくれない。
あの時の
苦渋に歪む母の顔を見たくはなかったから
私も聞けないかった。

でも
父はいつかは帰って来る。
その時に
また蒸し返されるのか。
うやむやのまま
夫婦を続けるのか。。。

どう見ても
二人の間で話がされているようには感じられなかった。
ただ
据え置いているだけ。

私も当事者だ。
大人の事情に深く突っ込む気はないけど
(深く突っ込みたいけど)
せめて
これからどうなっていくのか、、、
知りたい。

そして
もっと大人になったら
父と母がどうしてそうなったのかを
知りたい。

明日
試験が終わったら理恵おばさんのところへ行こう。

私は今日あった大変なことより以上に
自分にとって大変なことを、また、思い煩うことになった。


< 31 / 117 >

この作品をシェア

pagetop