こんなにも愛しているのに〜私はましろ

陸都とつきあっている?

私と陸との距離は段々と近づいて行った。

周りで言われているように、陸と付き合っているのかと言うと、
親しくはしているが、これが付き合っているということなのかとは、
よくわからない。

ただ
男女共に合わせて、一番私の近くにいる友人ということは確かだ。
同じクラスの女子も

「西崎くんと高校から付き合っているの?」

とよく聞かれる。
どちらかと言うと、高校の時は、ただただ鬱陶しい同級生でしかなかった。

今は
どうなのだろう。
同じ道を志す同志、、、?
男女の枠を超えて、私が一番頼りにしている友人ではないだろうか。

陸は
私が恋人というわけでもなかったと思う。
仲がいい友人ではあったが、合コンに行って、そこで出会った女の子と
付き合っている風でもあったし、大学祭で他大の女子をエスコートして
いる時にすれ違ったこともある。

そういう時の陸を見て
私はいつか、陸の大事な人から、

もう私と友人でも付き合うのをやめて


言われるのだろうなぁと、ぼんやりと思ったりしていた。
それはそれで
少し寂しい。とも。

私の方は、別段恋人が欲しいとも、なんとも思っていなかったので、
特定の人とお付き合いというところとは、遠く離れていた。

ただ
理恵おばさんのオフィスに在籍している若手弁護士の
進藤 弘樹(しんどう ひろき)さんから、食事に誘われて
2、3度ご一緒したことはあった。

趣味が書道ということで話は合うし、性格もとても良い人だったので、
楽しくお話しできる大人の男性、という感じでしかなかった。

結構早くに、結婚を前提にと言われたが、そこまでの想いは私にはなく、
しっかりとお断りをさせていただき、それで終わったと思っていたのだが、
では、友人ということでと仕切り直しをされ、本当に時々お会いするという感じで、きっとこれは、自然消滅するだろうと、思っている。

あまり自分は恋愛には向かない性格なのだろう。
心ときめくということが、わからない。
異性に惹かれる想いも、よくわからない。

だから、
女子たちが自分の彼氏にやきもちを焼くという状況が自分に
起こるとかもしれないとは、、、、到底思えなかった。

一番近い異性
陸に関しても、陸が本当に好きな人を見つけたら、私は祝福できると
思っていた。
それっきり、会えなくなったとしても。。。
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