聖夜のおとぎ話




きっと小麦はずっとずっと頑張っていた。






一件でも多く届けられるようにって空を飛び回っていたから、歳を重ねていくごとに会う時間が遅くなっていたことも知っている。






お兄さんと比べられて、嫌な思いをしても辞めようとしなかったり。






やっと一人前になれたのに、もっと褒めてあげられたら良かった。






…告白しなくてよかった。






「こむぎ……」


< 18 / 25 >

この作品をシェア

pagetop