乙女ゲームオタクな私が妹の婚約者と結婚します!
「全国を回るから、しばらく会えないけど、これがうまくいけば、新崎もしばらくはおとなしいだろうから」

こつ、とおでこを触れさせた。

「天清さん…」

「寂しいと思ってるのは俺だけじゃないよね?」

「もちろんです」

私の返事に天清さんは微笑み、よくできましたと言うように私にキスをした。
前よりずっと深くて、喰らうようなキス。

「ふ、あ……」

「月子、キスがうまくなったね」

「そっ、そんなこと言わないでくださいっ」

恥ずかしすぎる。
思わず、うつむいた私の顔をのぞきこんだ。
天清さんは笑って、頬を両手で包みこむと唇を重ねた。
舌が中をなぞり、たまらず、天清さんの体を抱きしめた。

「だ、だめです。し、仕事が進まないからっ」

「うん、じゃあ、あと一回だけ」

「ここで頑張らないと私達、離婚させられるんですよっ」

「でも、明日から俺は月子と会えないんだから、キスくらいさせてよ」

「えっ!じゃ、じゃあ、あと一回だけですよ?」

「キスだけで終わるかな」

なに言ってるんですかっー!と言いかけた私の言葉を喰らうようなキスでかき消した。

「だめ?月子」
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