乙女ゲームオタクな私が妹の婚約者と結婚します!
まるで興味がないと言わんばかりに。
なんて一族なの!?と思いつつ、天清さんが話をするのを待った。

「契約を完了したよ。その報告にきた」

スッと新崎総裁の目が細められた。

「天清。なにをした?」

信じてないのか、天清さんの言葉を鼻先で笑い飛ばした。

「遠堂」

「はい」

黒の頑丈そうなスーツケースをテーブルにのせた。

「そこに現金が、などという話か?」

額が小さすぎると言いたいのだろう。
天清さんは笑った。

「まさか」

スーツケースを開けると書類が出てきた。
それを手にして、突きつけた。
新崎総裁の顔がみるみるうちに強ばり、目を見開いたまま、その紙を握りしめていた。

「これは―――採掘権!?」

「そう。宝石の採掘権」

にやりと天清さんは笑った。

「知り合いが見つけることができたら、採掘する権利を俺にくれるっていうからさ」

「そんな博打を」

「そうでもない。俺は運がいい男だから、絶対に見つかると思っていた」

それで海外にいたんだ、と腑に落ちた。
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