乙女ゲームオタクな私が妹の婚約者と結婚します!
第11話 妹の妨害
すばらしい!
鷹影(たかかげ)龍空(りく)様のキャラデザ原案やサブキャラの設定まで『おまけ』で見れるなんて初回限定版や通常版にはなかった特典に感激よ!

「噂では隠れたスチルがあるらしいし、これは期待できるっ!」

天清(たかきよ)さんから、もらった『ときラブ』特装版を朝からプレイしていた。
まだ朝の五時。
けど、朝の時間はこうやって有効に使うもの!!
私の朝活よ。

「なにしてんのー……月子…隣にいないから、びっくりして目が覚めたんだけど……」

眠そうに押し入れの戸を開けた天清さんは私が楽しそうに『ときラブ』をプレイする姿を見ても嫌そうな顔はしなかった。
むしろ、嬉しそうな顔をしていた。

「あ、気に入った?」

「は、はい。とても」

「よかった」

いい人だ。
でも―――
すすすっと押し入れの戸を閉めた。

「開けないでください」

「えっ!?月子っ!?」

「私の『ときラブ』タイムは一人で楽しみたいんです。ご理解ください」

「ご理解くださいって!?」

そんなーと押し入れの外から声がした。
私の『ときラブ』タイムは守られなければならない。
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