ひまわりが枯れるとき、ライオンは…
数日後、中間テストが終わり、結果が返された。

『獅子谷くん!』

「何?高野さん。」

『ねぇ、テストどうだった?』

「前より良くなってたよ。」

高野さんが私にも聞いてという目で見てきた。

「えっと、高野さんはどうだった?」

『成績表って、見せるものじゃないってことはわかってるんだけどさ…じゃーん!見て!合計777点!ラッキーセブン!いいことありそうだよね。』

「…そうだね。」  

『MAX1000点だから、今回は7割以上取れたってことで上出来だよね。』

「うん、すごいと思うよ。」

『獅子谷くんは?』

「え?」

『どうせ、私よりいいんでしょ?』

「…言わない。」

※獅子谷優 2学期中間テスト合計862点

『死ぬまでに知りたいな。』

「…絶対教えない。」

『ちぇ。』

「話しかけたのって、俺にテストの点数言うため?」

『ううん、それもそうなんだけど、それとは別にお願いがあって…。』

「何?」

『私、また明後日から1週間くらい入院するんだ。検査入院。』

「そうなんだ。」

『それでね、獅子谷くんに授業のノートお願いできないかなって…。』

「いいよ。」

『本当?!ありがとう。』

「入院のことみんなにはなんて言うの?」

『うーん、盲腸かな。』

「いつかごまかせなくなるんじゃない?」

『今、誤魔化せてればいいの。』
 
「…そっか。」




携帯の通知が鳴り、海人からメッセージが届いた。

ー優!俺、今回合計577点だった!ラッキーセブン!いいことあるぞ!!!!!!




「海人もラッキーセブンだったって。」

『本当?!じゃあ、私と中村くんはいいことあるね。』




恐らく、海人のラッキーセブン効果は高野さんより弱いだろう…。
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