僕らの恋愛事情【完】 ~S・S更新中~

ドライヤーのスイッチが切れたらそれが始まる。

背中から包み込むようにハグされて弱い耳から責められる。


うなじや首筋も丁寧にキスしてきて、ひげを擦りあわせてほほ笑んでいた。

微笑みながらキスをしてきて、体に触れてくる。


小さな胸や脇やお腹を丁寧に


一度着た服を半分以上脱がされたころベッドに入った。


詩安はとても丁寧に愛してくれる。

感じてる俺を面白がることもなく、真面目に観察して反応を見ながら学習していくようだった。


「島くん、いくよ」

「うん―――」


このつながる行為も本当はあまり好きじゃなかった。

自分にないものを持っている男の人が羨ましくて妬ましい気持ちが少なからずあったから。


自分の体の一部だと思って触れていたこともある。

そうして自分にない悲しみをいつも味わっていた。


「ァ、島くん―――」

でも、詩安にはそんなことを思うことはなかった。


気持ち良さそうに喘ぐ彼を見れば、素直に受け入れられる器があってよかったと思う。


「シアン――…」
「ん?」

「いっぱい―――キスして」
「うん―――こう?」

「ん、んーーー」


キスをしながらゆっくりと幸せすぎる熱情に浸る。

奥が疼いては愛が湧いてきて、彼を包み込む。


こんな風に感じることは今まで一度もなかった。


あんなに好きだと思っていたケイにでさえ、こんなに気持ちになったことはなく、痛さしかなかったんだ。


初めてかも知れない。

彼を受け止める器があって、将来は二人が望んだら、一緒に家庭を作れる未来があるんだって思えたのは。


この人となら、二人の子に会ってみたいって思えるんだ。

そのためだったら、産みの親になるのも悪くないって

ここ最近はそんなことまで思えるようになってきた


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