僕らの恋愛事情【完】 ~S・S更新中~

それぞれ、一対一で出かけるときも楽しかったし、孤独を忘れて癒して貰った。

けど、この三人で過ごす時間は、それ以上に楽しくて、ワクワクしていた。

二人じゃ到底出来ないようなことも、この二人が居れば恥ずかしくないし、心から笑えた。


紫音先輩とほのの掛け合いも面白いし、なんだかんだで仲良くなっているし。


このまま、答えなんか出さないでさ、三人でずっと生きていけたらいいのにって、おれも、そんなバカげたことを思うようになったんだ。



「三人で結婚するか」
「何言ってるんですか」
「だって、このままでもいいだろ?」

「三人婚なんて、認められてませんよ」
「遅れてんな、この国」

「確かに、それは言えますね」
「そうだろ?一夫多妻制になったらさ、世の中の不倫が無くなって、もっと誠実に人と付き合うと思わない?」

「そうですか?」

「遊びで不倫する奴が減ると思うんだよな。君とのセックスは燃えなくなったから新しい人を迎えるとかさ。そうしたら新旧お互いに向上心がうまれて競い合うだろ?」

「紫音さん、それサイテーっな例えですね」

「まあ、セックスだけじゃなくてさ、家事、仕事、育児にも同じ化学反応がうまれると思わない?」
「思いませんよ」
「ちょっとは考えろよ」
「考える価値なんてありませんっっ!」

ふたりの会話を聞きながら、空を見上げながら笑いが漏れた。

「ユウもそう思わない?だって、新しい恋があってもさ、今のパートナーと別れたくないって人もいるだろ?それに、潔く別かれてもさ、子供の問題もあるだろ?それだったらさ、一夫多妻制でも、一妻多夫制でもいいから、家族運命共同体って気持ちで家庭を守って子供を育てて、愛を説いていけばいけばいいじゃない」

「そんなの、本当に好きになった相手に平常でいられるわけありませんよ。最悪な結果になる家庭もあるかもしれませんよ」

俺がそれも少しいいかもなんて思っている間に、ほのはバッサリと否定した。
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