客観的恋愛曖昧論〜旅先の出会いは、運命の出会いでした〜
二葉は緊張した様子で男性を観察する。この人が前回の会話の中で、私が思い切り貶した張本人なのだろうか。
男性は二葉に視線を移すと、ハッとした様子で口を開けた。
「もしかして君か? 真梨子に余計なことを吹き込んだのは」
「えっ……」
「晃! 彼女は関係ないわ。本当にただの友人よ」
「最近仲良くなったのなら、そうなんじゃないのか? 二人で納得したことを、君がまた持ち出してきたんだから」
晃と呼ばれた男性が真梨子の肩を掴む。
「しかも最近は連絡もなしに外出するし……」
「あなただって何も連絡して来ないじゃない。誰もいない家に一人でいても虚しいだけなの。だったら友達に会ったっていいじゃない」
「だからそのことは……」
「えぇ、話したわ。だからもうわかったって言ったでしょ」
真梨子は晃の手を振り払うと、語気が強くなる。
「しかも帰ったら冷蔵庫も空っぽだし……」
「自分の分はちゃんと作ってるわ。お弁当もね。でも食べてくれない人のために作って捨てるだけなんて、意味がないことをやめただけ」