だから今度は、私がきみを救う番



お姉ちゃんはシャワーを浴びた後らしく、キャミソールにショートパンツという姿で顔に化粧水を叩き込んでいる。

数日ぶりに帰ってたとは思えない、普段通りのお姉ちゃんだ。



「おばあちゃんは?」

「さっき帰ってきたよぉ」

「ご飯どうする?」

「コンビニでいいんじゃね? 亜季買ってきてよ」



お母さんが出ていってから、私とお姉ちゃんは一日交代で夕飯を作ってきた。

最初の方は、だけど。



お姉ちゃんが夜遊びを繰り返すようになり、コンビニのお弁当で済ませる日も増えていった。

コンビニのお弁当を食べると胃痛がひどくなるから、最近はなるべく作るようにしているんだけど。


それでも、お母さんがご飯を作ってくれる家庭がうらやましくてしょうがない。

ありがたいことだったんだなって、今さら思う。

それから、もっと料理のやり方聞いておけば良かったなぁとも思う。


< 34 / 220 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop