「私の為に、死んでくれませんか?」 ~君が私にキスしない理由~
そして、私の部屋に付いた私達はー


「ちょっと、せめて、シャワーくらいは…」

「待てない。今すぐ抱きたい」


公園でのあの余裕は一体どこに消えてしまったのか。部屋に上がった瞬間、そのまま彼が私の背中に抱きつく。飢えた獣のように、私の体を触る。すぐジャケットが脱がされ、シャツの下に手が入ってくる。私はビクビクしながらも、ただ声を出すしかなかった。


「ベッド、ベッドに…」


私の声に一瞬手を止めた彼が、そのまま私を両手で持ち上げる。お姫様のような格好でベッドまで運ばれ、又そこで早速襲われる。興奮と焦り、様々な感情が混ざりあう中、私はすぐ裸になった。


(やばい、頭が…ついていけない…)


雰囲気と酒に酔った私の頭はただ状況を追いかけるのに必死で、なにもできずただ震えるだけだった。思いっきりあの体を味わってあげるつもりだったのに、それどころじゃない。彼は慣れたた様子で私の脚を上げ、踝のあたりから丁寧に口付けをする。少しずつ、その唇は上を向き、やがて股のところまで来た瞬間、私は驚いて体を引いた。でも、彼は私を離してはくれない。むしろ、もっと力強く、今度は私の両脚を持ち上げー

「ああ…!」

最も隠密な場所に、ぬるっとした感覚が当たる。熱い息とドロドロした液体で激しく刺激され、足の爪先からビリビリと電流が流れる。この感覚から逃れたい、でも永遠に味わっていたい…。快感が体の中をぐるぐる周り、頭の中が真っ白になった頃ー彼が口を離した。そして片手では私の脚を上げたまま、片手では自分のズボンを下ろした。

「もう、我慢できない。挿れたい」

私の脚を自分の肩に載せ、彼が私に体を密着する。荒い息も、頬を伝う汗も、何もかもが色っぽい。もう、我慢できないのは彼の方ではなく、私の方だった。私は手を伸ばし、彼のクビに腕を回した。


「…い、れて…挿れて、早く…!!!」


彼が私のおでこに軽くキスする。私を見る目がとても愛おしくて、そして切なくて、私は一瞬息を止めた。そして次の瞬間、彼が私の中へ入ってきた。


「あ、あっ…あああああ!!」


大きい、痛い、でも…気持ち良い。狭い私の中はやらしい音を立て、なんの抵抗も無く別の存在を受け入れた。最後まで挿れられ、快感で自分も知らないうちに腰が激しく曲がる。どうすればいいのか分からなくなり、私はただ彼のクビに強くぶら下がることしかなくてーそんな私の髪を彼が優しく撫でた。


「大丈夫か?」

「は、はぁ…まだ、まだ動かないで…」


めそめそしながらお願いする私の声に、彼の目が一瞬大きくなる。


「…これだから、絶対勝てない…」

「…?」

「すまない、でも待つとか、無理だから。そのつもりで」

「そん…!」


私の声が出る前に、彼が激しく腰を動かす。下の私は彼が動くまま、ただただ悲鳴を上げることしかできなかった。シーツがぶつかる音、もう誰のなのか分からない汗、お互いの荒い息。行為の激しさはどんどんエスカレートし、私は何度も悲鳴を上げた。


「あ、そこ、そこ、良い…」

「はあ、はあ、ここか…?」

「あぁ…ああああ…!!」



激しい感覚が体を去ったあと、私はそのままベッドの上にだらりとなった。意識が朦朧とする中、私の髪を撫でる手を感じる。そして耳元になにかを囁く声を聞いた。

「…え…」

でも、なにを言っているのか聞こえない。津波のように流れる眠気に飲み込まれ、私の意識はそのまま闇の中へ消えてしまった。
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